THE HENSHIN.JP

「彼女がほしい・・・「」

もう何年口癖だろうか・・・

大学3年でバイト三昧。

サークルにも顔を出してない。

今日もバイト、駅前の居酒屋で週4で出ている。

「いらっしゃいませー!!」

あ、サークルの奴らだ・・・

同じサークルの仲間が、20人くらいで来た。
「あれ? ここでバイトしてんの? 今日新歓だよ!」

知ってたけど、めんどくさいなって思って行かなかった。

まさかここでやるとは・・・

まいったな・・

奥の個室で貸切で盛り上がっている。

楽しそうだ・・

「生ビールお待たせしました〜」

「お、キタキタ〜!!  こいつも同じサークルで〜す!! イェーイ!!」

「酒は二十歳からだぞ!」

僕は少しイライラした口調になった。

「わかってるよ!! それより今年の1年は可愛い子が入ってきたよ!!」

そう言って仲間が1年の子を呼んだ。

「はじめまして! よろしくお願いします。」

確かに可愛い。

「こ、こちらこそ・・よろしく」

散々騒いで、彼らは帰っていった。

個室の片付けをしていると、バイトの後輩が言った。

「あの可愛い子、ずっと見てましたよ・・」

「何を?」

「いや、先輩のこと・・・・」

「ふ、ふ〜ん・・」

気にならないふりをしてしまった・・・・

み、見ていた??

まじか〜〜

数日後、久しぶりにサークルに行ってみた。

「お、久しぶりじゃんか!」

「お、おう。」

と、そこに例の1年の子が来た。

「こんにちは!サークルで会うの初めてですね。」

「そ、そうだね・・サークル楽しい?」

「はい! 楽しいです! 」

なんか久しぶりだなこの感じ。

今日はバイトの給料日。

今月はめちゃめちゃ働いたから、バイト代もいつもより多め。

そうだ、この伸びきった髪の毛をどうにかしよう。


美容院を予約した。

「こんにちは〜! 今日はどんな感じにしましょう?」

「あの〜、に、似合う感じでかっこよくお願いします!」

「じゃあパーマでもかけちゃいましょうか?」

パ、パーマ??

「は、はい・・お、お願いします。」

頼むぞ〜

パーマなんて今までかけたことないし・・

なんか変なの巻いてる・・

おいおいおい大丈夫か〜?

「今は学生?」

「はい、大学3年です」

「彼女はいる?」

「いや、今はいないっす」

「じゃあ気になるこはいるでしょ?」

「いや〜・・どうなんすかね・・・気になるというか〜・・」

「今日の髪型、すごくかっこいいから、そのこをデートにでも誘っちゃいなよ!」

「え??」

「絶対、うまくいくから」

なんだよ〜 すげー恥ずかしいじゃんかよ〜

「は、はぁ・・ じゃあ誘ってみようかな・・・」

しかし、髪型変えただけで別人だ。

さっきの美容師さんが言う通り、誘ってみてもいいかも。

よし。

ここは勇気を出してみるか・・・・

「いらっしゃいませ〜!」

今日もバイトは忙しい・・・

「あれ先輩、パーマかけたんですか? いいじゃないですか! かっこいい!」

「そ、そう? 似合ってる?」

「めちゃいいですよ!」

そうか・・・

よし、いけるかな・・・

「あのさ、今度、飯でも食いに行かない? 2人で」

「え?私とですか?」

「うん・・」

「いいですよ! ぜひ!」

いやっほー!

サンキュー美容師さん!!

その日のバイトは時給がアップしたかのようなテンションだった。

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